NYは夕焼けが綺麗だった。 5番の目のように整備された道はビルの隙間から遠くの海の方まで見渡すことができて、
夜に向けて刻々と変わる空の色が地平線から大きく広がる。 ニューヨーカーたちは信号の色に関係なくわりと自由に道路を行き交うけれど、
私は慣れない街にどきどきしながら道路を渡る。 そして、車が来ないか確認しようとふと横を向いた瞬間の空の美しさにはっとする。 旅はどうしてこんなにいろいろなものが輝いて見えるのだろう。
その日の夕方、友人おすすめのヨガのクラスを受けた後、
たまたま同じエルベーターに乗った女性が呟いた。
"The world seems much better after yoga." ヨガの後は世界が、前よりもずっと良いものに思えるわ。 私は"Yeah, that's right."と大きく頷いた。 いつでも世界は開かれていて、すべては自分の在り方次第だということ。 それはヨガが私に教えてくれたこと。 美しい夕日のように、ただそこにあったのに私がこれまで見ないようにしてきた大切なもの。 本当に大切にしたかったものをこれからは大切にしていこう。 旅をするように、一瞬一瞬を味わい尽くして楽しもう。 そう決意した旅。